信長の鉄砲隊
【鉄砲足軽】
谷間の山沿いに馬防柵を連ならし、野陣とした織田軍。
そこへ長篠城を囲み攻めをしていた武田軍が突入。
その谷間は、二百メートルと狭い。
折しも梅雨時、幾筋かの小川が泥沼化する地形。
攻撃するには、不利なように思えるが武田勝頼公は、軍配を振る。
梅雨の合間の雨あがり、谷間に出れば、眼前に馬防柵。
柵が弱々しく見えたのか、雨で火縄銃が弱いとみたのか、対峙せずに突入
織田軍鉄炮隊に其の時が来ました。
谷間を攻め手の法螺貝と太鼓の音が響き、キラキラ光る甲冑がそろそろと対峙する山より湧き出た。
織田鉄炮衆は、早くも火縄銃に玉を込め、狙いを定めている。
射程にはいれば、いつでも火蓋を切る算段。
射撃手の後方には、小者が詰め、次弾装填の準備をしているのだろうか。
信長公は、ここで放てと言われるが眼前の突撃模様に膝が震えおるわ。
我ら、前田鉄砲隊にて、目立つ烏帽子形兜を被る。
コレ、身の丈を高くして、距離感を惑わすためなのじゃ。